なんとなーくチリワインというとカベルネ・ソーヴィニヨン!
といった印象が強い鈴木なんですが、
今回ご紹介するのはチリ産の安ウマピノ・ノワール、
「エコ・バランス エミリアーナ・ヴィンヤーズ」
(Eco Balance Emiliana Vinyards)
です!
いやこれ、安いわりになかなか美味しかったんですよ。
コノスルも美味しいですが、これもいい感じです。
これまで、安いピノは酸っぱいだけであまり美味しいのに
当たった事が無いんですが、この「エコ・バランス」はこの値段で
ありながらピノ・ノワールらしさがきちんと出ている気がします。
ピノらしくラズベリーのような果実の香りがふんわりと。
ただ、それほど複雑な香りではありません。
シンプルで可愛らしい感じ。穏やかです。
エコ・バランス ピノ・ノワール [2013] エミリアーナ・ヴィンヤーズ <赤> <ワイン/... |
味は軽い酸味とさらっとした後味で軽快。飲み疲れしないですね。
とはいえ軽いだけではなくそこそこの渋みもあります。
開けてからもすぐヘタれたりしないのは嬉しいところ。
これは少し冷たくして飲んだ方が美味しいでしょうね。
軽口なんですが、ただ軽いだけではなくバランスが良いです。
どんな料理に合わせるべきかちょっと悩みましたが、
ジビエでも重たすぎる料理に合わせると負けてしまうと思い、
「エゾタヌキのコンフィ」
と合わせてみることにしました。
コンフィとは低温の油で煮る調理法の名前で、
ヨーロッパでは鴨のもも肉のコンフィがとても有名ですね。
鴨をさばく時に出た脂を使って作るので経済的で、
かつ非常に長持ちする昔ながらの保存食です。
今回作ったエゾタヌキのコンフィもすぐ食べるつもりはなかったんですが、
作ってからちょっと味見してみたらめちゃくちゃ美味しかったので…
ついワインと合わせて食べたくなっちゃいました(笑)。
タヌキ捕獲~精肉~コンフィ作成までの様子は次回紹介していきますね。
この時期のタヌキは脂ののりが素晴らしく、
「タヌキ自身の脂を使った、本当の意味でのコンフィが作れるんじゃないか?」
と思えてしまうくらいコロンコロンしています。
今回はサラダ仕立てにして少し軽く食べられるようにしてみました。
タヌキだと思わなければ(笑)見た目だけは高級っぽく見えると思います。
まずはサラダを作っておきます。
普通の野菜サラダでOKなんですが、
柿や梨のような甘みの強くない果物をスライスして混ぜ込んでおくと、
ちょっと秋らしい仕上がりになりますし、味に変化が出て美味しいですよ。
続いてタヌキのコンフィを取り出し、
キッチンペーパーで余計な油を拭きます。
脂の面をフライパンにあて、
脂を抜くようにじっくり弱火で火を入れていきます。
強火だと表面だけが焦げてしまい脂が抜けないので注意。
いい感じに焼けてきました。
脂が染み出てきますので適宜キッチンペーパーで吸い取りましょう。
しっかり焼けたらキッチンペーパーを敷いたバットなどに取り出しておきます。
ソースはワインを使わないドレッシングに近いもの。
コンフィを取り出した後のフライパンを拭き、
そこにサラダ油とレモン汁、白ワインビネガーと塩コショウをします。
味見しながら適宜調整してください。少し酸味が強い方が合いますよ。
もしあればこの「オリーブハーブソルト タイム」を。
お肉料理、他各種料理によくあう 調味塩!!【小豆島】【香川】【瀬戸内】【オリーブ】【美容... |
タヌキとの相性はバッチリです。
ついでに余裕があればこちらのトリュフ塩も。
黒トリュフ塩 30g タルトゥフランゲ |
味が重層的になり、ワインとの相性も良くなります。
ソースの味が決まったら野菜とタヌキのコンフィを盛り付けて…
ソースを温かい状態のままザバッと。
その上から黒胡椒をガリガリ引けば完成です!
う~ん、うまそう。
ワインもしっかり準備して…
乾杯!
タヌキの脂は層状になっていて、熊の脂ととてもよく似ています。
脂がひとかたまりになっているイノシシやアナグマとは違いますね。
赤身の部分は上品なラム(仔羊)の風味。
ただ、ラムよりもずっと味が濃くて複雑。
かつ脂があっさりしていてくどくありません。
噛むたびに旨みがじわりと染み出てきて、たまらないですね。
タヌキは雑食性なので時期を外すと酷い味の個体にあたりますが、
秋口でコクワやヤマブドウを沢山食べている個体だと素晴らしい味ですよ。
狙い通り「エコ・バランス」との相性もバッチリ!
これが濃い系のボルドーなんかだとちょっとワインが勝ちすぎましたね。
ピノ・ノワールらしい華やかで軽快な感じが非常によく合います。
またタヌキは味がラムに似ているので、香草との相性が良いです。
今回はコンフィを作る際にローズマリー、
ソースの味付けにタイム入りの塩を使いましたが、
この2つの香草はベストマッチといっても良いでしょう。
もし自分で作られることがあったら(ないか(^_^;))ぜひ試してみてください。
ペロリと完食。
子供が寝静まった後の、こっそりお楽しみタイムでした(笑)。
これまでのタヌキ料理関係を下にまとめてみました。
もしご興味がある方はぜひ。
ヒグマとエゾタヌキのハツネギ(心臓の塩ダレ炒め)!
(アナグマじゃない)リアルなタヌキ汁を作ってみました!
今度の記事ではコンフィの作り方をまとめてみようと思います。
簡単な捌き方も紹介していきますね。
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工程も非常に少ないのでぜひお試しください。