こんばんは、鈴木です。
知り合いのヒグマ猟師さんから沢山ヒグマの掌と足(の平?)を頂いたので、
ブログ向けの凝った料理を作ってみることにしましたよ。
今回作ったのは…
「ヒグマ掌の煮込み 蜂蜜と赤ワインビネガー風味」
です!!
参考にした書籍はこちら(↓)の『ジビエ教本』。
2017年現在、書店で手に入る本としては唯一熊の掌の調理法が載っているのではないでしょうか。
(確か何年か前の「シェフ」という本にも依田シェフの熊の掌の煮込みが載っていましたが…)
ジビエ教本 [ 依田 誠志 ] |
この本は鳥系、獣系どちらのジビエの下処理方法も載っているのでかなりお勧め。
著者の依田シェフ自身がハンターなので、狩猟に関する話題も抑えているのが嬉しいところ。
現役ハンターさんは勿論、狩猟に興味のある方から料理マニアまで楽しく読める本だと思います。
まずヒグマの掌の…
毛を抜きまくっていきます。
このくらいつんつるてんになるまで頑張ります。
この作業やってると完全に指が死にます(笑)。
これをカットして塩コショウし…
軽くポワレ(フライパンに油を敷いて焼く)。
その後赤ワインや調味料(蜂蜜、ビネガー、香草など)を加えたヒグマの出汁で煮込み…
柔らかく煮上がったら指とソースの元になる出汁とを分けます。
んで、フライパンに移して指とソース、付け合せのくるみを入れて…
じっくり照りが出るまで煮詰めれば完成!
見ればお分かり頂けると思いますが、めっちゃ赤ワインに合います。
ソース自体も蜂蜜が入っている上かなり煮込んでいるので粘度が高いですが、
それ以上に凄いのがヒグマの掌に含まれるゼラチン質!
もう、唇がペタペタして「すっぽんかよ!」と突っ込みたくなるほど。
肉球のゼラチン部分なんて、口に入れたらねっとりと舌に絡み付いてもう…
たまりません!!!!旨みがクリアなんですよね~。
合わせた赤ワインは近場で買ったワンコインちょいのものでしたが…
本来このような超ヘビーな料理に合わせるならカオールでしょう!
カオール・“シャトー・ピネレ・ロータンティック”[2008]ビュルク【赤】 |
「黒ワイン」と呼ばれるくらい強烈なタンニンが特徴のカオールですが、
正直なところ、日本のレストランの料理だとベストマッチする料理がまず無いと思います。
しかし、このハイパー濃厚なヒグマの掌の煮込みなら、
強烈なタンニンのカオールワインともがっぷり四つを組んでくれます。
シュッド・ウエスト(フランス南西部)のワインなのでかなりマニアックですが、
たまにはこういうド級にヘビーなワインと料理でじっくり飲るのもいいかなと…
ちなみに最近はカオールでもエレガントなワインが出てきておりまして…
VdF ピュール・コ[2011]シモン・ビュッセー |
「シモン・ビュッセー」の「ピュール・コ」なんかは素晴らしい出来ですよ。
「カオール?あんなの渋くて重たいだけの単調なワインでしょ」
と思っている人にぜひお試し頂きたいワインです。
あー美味かった。こういうのが気軽に作って食べられるのは道民の特権ですな。
おっと、最後に最高級のカオールも紹介しておきましょう。
あの高級ブランド「カルティエ」が所有する「シャトー・ラグレゼット」の最高級キュヴェです。
その名は、
【1本から送料無料】シャトー・ラグレゼット ル・ピジョニエ [2001] 750ml 【訳あり… |
「シャトー・ラグレゼット ル・ピジョニエ」
ボルドーの格付けシャトー並みに美味しい、でもちょっと珍しいワインですよ。ぜひ飲んでみてください。
【 当ブログのジビエ系一番人気記事 】
誰でもできて絶対失敗しない、超簡単なエゾシカローストレシピ!
焼きすぎるとすぐに硬くなってしまう鹿の肉を、絶対失敗せず柔らかくジューシーに調理できる方法をご紹介しています。
工程も非常に少ないのでぜひお試しください。
【 当ブログのヒグマ料理関連記事はこちら! 】
(2017年4月18日現在)
以下は鈴木が自ら作って、当ブログで公開したヒグマ料理の記事一覧です。
炭火で焼くだけのシンプル調理から凝ったものまで色々ありますので、興味のある方は是非。
・『ヒグマのロースト食べ比べ 0歳・1歳・6歳 ソース・グランヴヌール』!!濃厚なソースに赤ワインが合いますね~。
・「コトー ブルギニオン ルージュ レトルデロイーズ」は軽めでなかなか美味しいブルゴーニュ!エゾシカのコンソメ、パルマンティエ、ヒグマの掌のパイ包みと一緒に頂きました!
・ヒグマのポトフ第2弾!コンビーフならぬ「コンヒグマ(?)」を使った簡単ポトフをご紹介!
・熊の手の煮込み(ヒグマの掌) 蜂蜜と赤ワインビネガー風味!まったりトロトロの肉球部分はゼラチンたっぷりで美容にも効果有り!?
・リアル・ゴールデンカムイその3!ニヘイゴハンの「心臓焼きましたッ」を作ってみましたよ~!
・リアル・ゴールデンカムイその2!ヒグマの肉とオソマ(味噌)を使って「ヒグマ汁」を作ってみましたよ~!
・これは美味しい!「クロ・デュ・モン・オリヴェ・シャトーヌフ・デュ・パプ」!ヒグマの料理と合わせて頂いてみましたよ~!
・ヒグマのバラ肉を使った赤ワイン煮込み!実に上品な味わいでお勧めですよ~!
・激ウマ!牛すじの煮込みならぬヒグマのすじ肉で作る「ヒグマのスジ煮込み」は絶品ですよ!
・ヒグマとエゾタヌキのハツ(心臓)を食べ比べ!合わせるのは勿論北海道限定のビール「サッポロ クラシック」です!
・リアル・ゴールデンカムイ!ヒグマのオハウ(ヒグマのチタタプ入り)を作ってみましたよ!
・シャトルシェフで作る、ヒグマのポトフのレシピ!ジビエ料理とは思えないくらい、あっさりとした上品な旨みが楽しめます!
・ヒグマのポトフにイタリアの黒ブドウ「サンジョヴェーゼ」100%で造る白ワイン「レ・ロッケ・マラテスティアーネ アンティカ・マリネリア ルビコーネ・ビアンコ」を合わせてみました!
・ヒグマの腿肉でコンビーフ作り!圧力鍋で意外と簡単にできちゃいました!合わせるお酒はやっぱりウイスキー?
それにしても、こうして書き出してみると結構ありますね(^_^;)。
どの記事も結構ボリュームがありますので是非ご覧ください。