こんにちは、鈴木です。
今日はLISKを使って開発予定のICO「MooseCoin」についてちょっと調べてみました。
(LISKについてはこちらの記事をどうぞ。)
「MooseCoin」はいわゆる…
「ミュージシャンの収入って中間業者に搾取されまくってめっちゃ少ないからそれじゃまずいでしょ。良質な音楽聴けなくなったら嫌だから直接ミュージシャンにお金が届くシステムを作りたい!」
系のプロジェクトです。
このタイプのプロジェクトは実際かなり多くて、似たようなものに
・Musicoin
・Audiocoin
・ArtByte
・SingularDTV
等がありますね。
しかしMooseCoinについて色々調べているうちに、「これはミュージシャンにお金を届ける」という範囲を超えた、かなり広範に影響を与えるプロジェクトかも…という気がしてきました。
もしよろしければご覧ください。
MooseCoinと良く似た既存のプロジェクト
というわけで、まずはコンセプトが似ているプロジェクトをまとめてみました。
対象:ミュージシャン
タイプ:楽曲配信プラットフォーム(音楽専門:イーサリアムベース)
状態:既に稼動中
対象:ミュージシャン
タイプ:楽曲配信プラットフォーム(音楽専門:ビットコインベース)
状態:既に稼動中
対象:ミュージシャン・画家・彫刻家・作家など
タイプ:アーティスト支援プラットフォーム(音楽もあり)
状態:既に稼動中
対象:映画・動画製作者
タイプ:動画配信プラットフォーム
状態:既に稼動中
状態:既に稼動中
まずこの中で「SingularDTV」は音楽よりも動画・映像がメインとなるプラットフォームとなるので除外。「ArtByte」は既に音楽のストリーミングサイトを提供していますが、基本的には様々なタイプのアーティストを総合的に支援するプロジェクトなのでこれも除外しましょう。
よって今回の「MooseCoin」とコンセプトが非常に似通っているのは「Musicoin」と「AudioCoin」となります。
まずは競合しそうなこの2つを紹介していきますね。
Musicoinはどんなプロジェクト?
Musicoinのコンセプトは「中間搾取されているミュージシャンを支援したい」ということなので、基本的にMooseCoinと同じです。
違いはこちらは既に稼動していることと、UBI(ユニバーサルベーシックインカム)という制度があることでしょうか。
このUBIというのがなかなかに破壊的で、
・ミュージシャンは曲をアップするだけで最低限の収入(ベーシックインカム)保証
・リスナーはタダで音楽を聴ける
という、ちょっと驚きなシステムです。
どういう理屈でこんなことになっているかはMusicoinのホワイトペーパーを読んでみてください(笑)。
ちなみにこういったシステムを導入した理由は「ミュージシャンとリスナーの囲い込み&勧誘」でしょうね。既に結構な数のミュージシャンが登録しており、品質の高い楽曲にはチップも送られているのが確認できます。
また日本語で楽曲の登録方法を掲載しているサイトもあり、得られたMusicoinを換金する方法も既に日本語情報があるので、この手のプロジェクトではかなり先行している印象です。
Audiocoinはどんなプロジェクト?
一方Audiocoinのコンセプトも「中間搾取に苦しむミュージシャンの支援」となります。
こちらも上で紹介したMusicoin同様既に稼動しており、「Aurovine」というサイトで楽曲配信を行っていますね。
ちなみにAudiocoinは日本語のホワイトペーパーも用意されています。
これを読む限り、AudiocoinはMusicoinほど複雑なプロジェクトではなさそう。
「楽曲購入専用の仮想通貨」と捉えても問題無いかなという感じです。
ちなみにAudiocoinは、アイスランドの歌姫「ビョーク」がアルバム「ユートピア」の購入用通貨に採用したことで一時値上がりしています。
ではMooseCoinはどんなプロジェクトなの?
では今回の主役「MooseCoin」はどんなプロジェクトなのでしょうか。
ホワイトペーパー(こちらも日本語版があります)を読む限り、基本的なコンセプトはMusicoinやAudiocoinと同様です。
「中間搾取に苦しむミュージシャンの支援」ですね。
ただ前2つのプロジェクトに比べるとやろうとしてることがかなり大きめで…
・投資家(兼リスナー)はミュージシャンやレコードレーベルに投資できる
・ミュージシャン自身が融資を募ることができる(いわゆるクラウドファンディング)
・ミュージシャン自身が楽曲ストリーミングサイトを作って収益化できる(のかな?)
・レーベルが所属アーティストを登録して契約(楽曲が売れた際の支払等)を自動化できる
・外部の開発者もコミュニティの要望に応じて開発に参加し報酬を得られる
など、ミュージシャン・投資家(兼リスナー)・レーベル・開発者が相互に利益を得られるシステムになっているようです。
リスナーがお気に入りのミュージシャンに投資し、宣伝して聴く人を増やせば報酬に繋がるというのはMusicoinやAudiocoinには無い特徴ですね。
イーサリアムでもここまで複雑なことができるのかどうか、自分はガチのエンジニアではないので正直わかりませんが、LISKは独自のブロックチェーン(サイドチェーン)を立ち上げて開発できる分、かなり複雑なこともできるのかなと感じました。
前2つのプロジェクトはどちらかというと「無名ミュージシャンの楽曲配信サイトを作って収入サポート!」みたいな感じでしたが、MooseCoinは「ネットを使った音楽関連ビジネスの総合インフラ」といったイメージですね。
また、「Moostyストリーミングサービス」という非営利の楽曲配信サイトも提供を予定しているようです。これはMooseCoinに登録された楽曲ネットワークを利用して公開されるようですが、この楽曲ネットワークはサードパーティも利用できるとのこと。つまりそこからもビジネスが生まれる余地があると。
ちなみに「MooseCoin」のコンセンサスアルゴリズムはLISKと同じく、101人の代表者にマイニングを委任する「DPoS(Delegated Proof of Stake)」になる模様です。ということはLISKのようにVOTE報酬も得られるかもしれませんね。
MooseCoinに投資するにあたってちょっと一言
実を言うとこの「MooseCoin」、最初は「他の分散型楽曲配信プラットフォームとどこが違うんだろう?」と存在に疑問を感じてたんですよ(笑)。でもホワイトペーパーを読み込んでいくうちに「あれっ?これ随分やろうとしてる範囲が広くないか?」という印象に変わり、最終的には「あぁ、これは多分LISKじゃないとできないんだな」と。
そういえば「MADANA」というデータ解析サービスのICOも当初イーサリアムベースでの開発を検討していたそうですが、途中からLISKでの開発に切り替えていました。
「MADANA」はホワイトペーパーが無かったので詳細がわからず「何でだろう?」と思っていましたが、多分イーサリアムではやりたいことができなかった…というか商売の幅が狭まってしまうという懸念があったのかもしれませんね(単に速度やスケーラビリティの問題なのかもしれませんが)。
(後で詳しくMADANAについて調べたら、個人店がデータ提供することで報酬を得たり、外部開発者がデータ解析ソフトを開発・提供することで報酬を得ることも可能など、ただの解析データ提供サービスではなかったこともお伝えしておきます。)
「MooseCoin」について自分の拙い調査能力で調べられたのはこのくらいですが、大量に資金を投入する必要までは感じないものの、長期投資向きの案件だなと感じました。やろうとしてることが大きいので、プロジェクトが完成して利用者が増えるまで値上がりは期待できないかなと思います。
とはいえMusicoinやAudiocoinに比べて多種多様な人が関与できるプロジェクトですし、関連サービスが増える際は値上がりも期待できそう。自分もLISKのVOTE報酬を少し入れてみようと思います。
「MooseCoin」という名前に対してちょっと言いたい
で、ここからは蛇足なんですが、個人的には「MooseCoin」という名前より「Moosty」の方がいいんじゃないかな~と思いました。というのも、「Coin」と銘打ってしまうとどうしても「支払用途」の印象が強い気がするんですよ。でもホワイトペーパーを見る限り、MooseCoinはMusicoinやAudiocoinよりも遥かに大きなことをやろうとしている感じです。少なくとも「楽曲提供サイトの支払用コイン」という位置づけではないですよこれは。
イーサリアムベースのICOでも「○○コイン」と銘打っているものが結構多いので、この名前だと一般投資家の目に止まらず埋没してしまう可能性もあるかもなと。
なので「Moosty」というプロジェクト名を前面に出して、そのプロジェクト内で使える通貨が「MooseCoin」という扱いでも良かったんじゃないかな~。
この方がプロジェクトそのものに興味を示してくれる人が多いんじゃないかなと思いました。
「MooseCoin」を買うにはどうしたらいいの?
さてご覧の通り、現在MooseCoinはICOを行っている最中です。
ICOに参加してMooseCoinをゲットするには「ビットコイン」「イーサリアム」「LISK」「ライトコイン」「ドージコイン」「ダッシュ」を購入する必要があります。
…が!!
実は通貨によって換算率が結構違いまして、2018年4月16日時点だと
「LISKが一番割がいい(沢山MooseCoinを買える)」
です。
なのでまだLISKを持っていない人は…
ビットフライヤーに口座を作ってLISKを買うのがお勧め。
慣れてきたらこちらのリンクを参考に、より安くLISKを手に入れてみてください。
で、LISKをゲットできたら…
エビ@Lisk@ysk0062簡単に説明すると、Moosecoinのウォレット作る。nanoからLiskを送る。
2018/04/07 23:24:07
作業は15分くらいです。
Moosecoinのウォレットはnanoと同じ12種類のパスフレーズで管理します。
購入は上… https://t.co/zakTO7l0zx
エビさんのツイートを参考に購入するのがお勧め。
難儀している人にも丁寧に対応してくれているので非常~~~~にわかりやすいです。
それでも分からない人は下の説明をご覧ください。
まずMooseCoinのウォレットを作成します。
先ほどのICOページにある「Use Online Wallet」をクリックしてください。
すると次ページの中央下に「NEW ACCOUNT」と表示されるのでこれをクリックします。
なんだか英語でうにゃうにゃ出てきますが、読めないので「NEXT」をクリック。
「マウスカーソルを動かしてください」と言われるので、適当に動かしまくります。
するとパスフレーズが表示されるので書き留めます。
紛失したら二度と開くことができないのでご注意!!
書き留めたら右下のボタンをクリックします。
次に先ほどのパスフレーズが一部抜けた状態で表示されるので、下のフォームに抜けている単語を入力します。
後は下の2つのチェックボックスにチェックを入れ、右下の「LOGIN」ボタンをクリック。
これで無事にMooseCoinのウェブウォレットへログインすることができました。
右上の「BUY MOOSE」をクリックします。
するとどの通貨で支払うか選ぶことができます。
もちろん「LSK」を選択。
どのウォレットアドレスから届くのか聞かれるので…
先ほどのLISK HUBを開いて、右上のウォレットアドレスをクリック(するとコピーされます)。
そして先ほどの入力フォームに貼り付けます。
すると下に「このアドレス宛てにLSKを送ってね」と薄いグレーで表示されます。
なのでこのアドレスをコピーしてまた「LISK HUB」を開きます。
左側にある「Transfer」の下にある入力フォームの上側には送信先アドレス(先ほどコピーしたアドレス)を入力し、下のフォームには送りたいLISKの枚数を入力します。
あとは「NEXT」を押すとパスフレーズの入力画面が表示されるので、間違えないよう入力して送金!
MooseCoinのウォレットに戻ったら、送金画面の右上の×をクリックして閉じます。
すると…
ご覧の通り!MooseCoinが購入できました!
これにてICOへの参加完了です。お疲れ様でした~!
後はMooseCoinが上場して、値上がりしてくれれば万々歳ですね(笑)。
ちなみに、ビットフライヤーのウォレットから直接LISKを送ってはいけませんのでご注意ください!
一応MooseCoinの方で対応はしてくれるようですが、かなり面倒なことになります。
この点だけ注意してもらえれば、後は手順通りにやれば割と簡単にMooseCoinを購入できるかと思います。
それではまたー!