
数ある東京のフレンチの中でも、
鈴木が純粋に「うめ~なぁ~」と思うのが四谷の「北島亭」。
輪郭のはっきりした味付けと強烈なボリュームで、いつ行っても満足感が半端ないんですよね。
長年通い続けるリピーターが多いのも頷けます。
長年通い続けるリピーターが多いのも頷けます。
今回訪れたのは8月初旬と、
フレンチの客足が鈍りがちな時期だったのですが、
「食うぞ~」と気合いの入ったお客さんで満席!
ランチだし軽めに済ませようと思っていた鈴木ですが、
いつの間にか食後酒までしっかり飲んでしまっていました(・_・;
相変わらず高級フレンチとは思えない外観。
ただ、そのお陰か「見た目さえ良ければよし」という
軽い(ミーハー?)お客さんがあまり来ないので、
軽い(ミーハー?)お客さんがあまり来ないので、
ただただ旨いものが食べたい鈴木にとってはありがたいです。
という本によると、
オーナーシェフの北島さんも今より綺麗でお洒落な店にしたいという野望はある模様。
オーナーシェフの北島さんも今より綺麗でお洒落な店にしたいという野望はある模様。
フレンチは雰囲気も含めて楽しむものという側面もありますし、それは否定しません。
鈴木も普段しない格好をしていくのが楽しかったりしますしね。
ただ、食事をするところである以上、外観や料理が綺麗でも味がイマイチ…
というのは食いしん坊な自分にはツライです。
接待ならともかく、プライベートで何度も行こうとは思わないんですよね。
なので「北島亭」の「味が第一!」という姿勢は大変好ましく思っています。
そしてその姿勢がきちんと料理そのものから伝わってくるのが凄いと思いますね。
というわけでこの日のメニュー。
まず目を引いたのが温前菜のグルヌイユ。
食べたいな~と思いスタッフの方に確認しましたが、いま出たもので最後なんですとのこと。
おおう、マジですか…
実は自分、時間の都合でランチタイム最後の客だったんですよね。
無くなってるかもとは思いましたが、まぁしかたありません。

気を取り直してメニューをチョイスし、
食前酒にシェリー(毎度同じでスミマセン)を頂きます。

アミューズ・ブーシュはバイ貝(北海道だと「ツブ」と呼びますね)のマリネ。
これがバキーンと目が覚めるような旨さ。
鈴木は道産子なのでツブは嫌というほど食べてますが、
貝が新鮮なのは勿論、
和えてあるドレッシングが素晴らしく良いお味でした。
タマネギ(エシャロットかな)のザクザクした食感と、
程よいビネガーの酸味。
そこに磯の香りと貝のザクッとした食感。
これらが渾然一体となっている中に辛口のシェリーをグイッと。
う~ん、たまらんです。

アミューズ二品目は海老のビスク。
これがまた濃厚で美味しいんです。

海老の旨みが全開なのは勿論なんですが、
フレンチにしては珍しく辛味が利かせてあり、
(フランス人はあまり辛いものを好みません)
エストラゴンの香りと相まって味がとても重層的。
小さいカップなのに物凄い満足感を得られるアミューズでした。

冷前菜は北島亭のスペシャリテ「生ウニのコンソメゼリー寄せ」。
非常に有名な料理なので敢えて自分が細かく書く必要もないんですが、
コンソメのジュレがトロットロに柔らかく仕立てられていて、
カリフラワーのクリーム&生ウニとの一体感が絶妙です。
今回は夏だったからか、ジュンサイが添えられていました。

ウニのレベルだけで言うならもっと美味しいものもあるでしょうが、
これは全体としての完成度の高さを楽しむお料理かなと思います。

ついグラスでシャンパーニュなんぞを頼んじゃったりして…
白ワインの方が合うとは思ったんですが、テンションが…つい…

前菜2はこれまためちゃくちゃ旨かった
「フロマージュ・ド・テット(豚頭肉のテリーヌ)」。
具材は茹でた豚の頭肉と根菜、パセリ、フォアグラのテリーヌですが、
どの具材も全て同じ硬さになるよう、絶妙に調理されていました。
なので、個々の食材の食感は異なるんですが、
特定の食材が口の中で残ってしまうということが無いんですよね。
皮を使っていないのは恐らく食感を統一させたかったのかなと。
相当試行錯誤されたことと思います。まさにプロの仕事。

あと北島亭は毎回付け合わせの野菜がすげー美味いんですよ。
付け合わせにも手を抜かないのは
当たり前っちゃ当たり前かもしれないですが、
それにしたって気合入りすぎだろ、というレベルでウマいです。

魚料理は「山口 萩産アマダイのポワレ ムール貝とポワロー添え」。
バリッ、ガリッと焼き上げられたアマダイの皮目の美味しさに、
スパイスと香草がしっかり利いていてこれまたGood。
個人的には魚の低温調理ってあまり好きではないので、
(自分は歯応えのある料理が好きです)
このくらいガツッとしたポワレは嬉しいですね。

付け合わせの野菜もたっぷりで、
正直この時点でお腹いっぱいになりかけてました(^_^;)

そんなことはお構いなしにメインの肉料理が運ばれてきます。
「仏産 仔牛の胸線(リドヴォー)のロースト ペコロス添え」です。

これ、写真だといまいち伝わらないんですがめちゃでかいんですよ。
よくあるフレンチレストランと違ってチマチマ…じゃないんです。
鈴木は吸いませんが、
タバコの箱を横に2つ半並べたくらいの巨大さです(笑)。

味も最高。表面はプリッとしつつ、中はトロリ。
酸味の利いたさっぱりしたソースのお陰でついつい食べ進んでしまい…

それでも全部は食えませんでした_| ̄|○
これ食べ残しなのに、普通の店で出てくるくらいの量ですからね。
しかしめちゃめちゃ旨かったです。
おもたせにしてくれたので翌日北海道まで持ち帰りましたが(^_^;)、
嫁さんも「これは旨いわ」とモリモリ食べてました。
この日は赤ワインは飲まず、リドヴォーは白ワインで頂きました。
写真撮り忘れちゃいましたが美味しいグラスワインでしたよ。

そしてなぜか4つ割りにしただけのマンゴーがゴロン(笑)。

この無骨さ、やはり北島亭です。

スタッフの方にこちらの食後酒はいかがですかと勧められ頂くことに。
お、ラムですね。

うちにもある「ラム・J・M」のホワイトですが、
微妙にラベルデザインが違うような。
![]() JMラム ブラン/南米仏領マルティニックラム |
フランスの海外県であるマルティニーク島のものなんですが、
蒸留所が自前のさとうきび畑を持ってるんですよ。
収穫後即さとうきびを搾れるので
ピュアでクオリティの高いラムが作れるわけです。
ラベルの違いはよーわからんですが、
濃厚でありながらクリアな美味しいホワイトラムです。
飲み込んだ後もしばらく口の中で上品ないい香りがします。
値段もそんなに高くないので、興味のある方は是非。
損はしないと思います。

デセールはブルーベリーのタルト。
うっま。これうっま。
東京は小洒落た洋菓子屋さんが沢山ありますが、
それらとは一線を画す「ごっつい」デザートですね。

タルト台の焼きもがっつり、甘さ『控えず』、洋酒もガンガン。
全部が全部主張しまくってるのにバランスが取れてるのはさすが。
これ、お土産として買えないのかな~とか思ってしまいました。

最後にプチフールですが、さすがに入りません!
それでも頑張って幾つか味見してみましたが、どれも美味しかった~!
大満足!
やっぱここは「うまいもの屋」だなぁと思います。
自分の中では「おいしいもの」の基準となるお店です。

真昼間なのに酔っ払いながら、満足感を胸に店を後にしましたとさ。
あ、北島亭といえばお約束のお土産みかんも頂きましたよ(笑)。
ふぅ、また食べに行きたいもんです。
【 当ブログの北島亭関連記事はこちら! 】
1.フレンチをガッツリ堪能するならやっぱり「北島亭」!! トロトロのリドヴォーに悶絶!
2.四谷「北島亭」へ。2回目の訪問はちょっとメニューチョイスをミスったか?
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