というわけで、今回は「ゴールデンカムイ」3巻で二瓶さんが作った、
「(ヒグマの)心臓焼きましたッ」を作ってみようと思います。
ニヘイゴハンシリーズ、こっそり続編を楽しみにしてたので、
連載でレタラのお嫁さんに殺されちゃったのはちょっと残念でした。
この漫画は魅力ある敵キャラが多いんですけど、
死ぬときゃあっさり死ぬので気が抜けませんね。
さて、まずニヘイゴハン「心臓焼きましたッ」の作り方なんですが、
作り方を紹介する以前の問題として
ヒグマを獲る
という超絶に高いハードルがあります(^_^;)
なので今回のは話のネタとしてご覧頂ければ幸いです。
まぁこれまでのもタヌキ(こちらは現在「note」で公開中です)
とかなので、ハードル高いのは一緒ですが…)
ちなみに鈴木の場合は知り合いにヒグマ猟師さんがいるので、
その方に譲って頂いたヒグマの心臓を使います。
解体の様子はこの記事最下段に掲載します。
調理シーンでも内蔵の画像などが登場するので、
苦手な方はこの辺でUターンすることをお勧めします。
まずはヒグマの心臓です。
前回ハツネギで半分使ってしまったので、
今回は残りの半分を使います。
ちなみに当シリーズ記事「リアル・ゴールデンカムイ」では、
調理法は原作に可能な限り忠実に行うことをモットーとしています(笑)。
なのでタレに漬け込んだりはしません。
塩くらいは(さすがの二瓶さんも)恐らく持っていただろうと思うので、
ヒグマの心臓には軽く塩のみしておきます。
焼く前に当該シーンを見て復習しておきます(笑)。
ふむ、二瓶さんは木の棒にヒグマの心臓を刺して焼いているようですね。
というわけで、その辺に落ちていた桜の木の枝を拾ってきました。
このままではさすがにお肉を刺せないので…
ナイフで皮を剥いでいきます。
この桜の枝、キノコが生えてましたね(^_^;)
うむ、こんなもんでしょう!
割と漫画の見た目に近くなったんじゃないかと。
ただ、表面はご覧の通り毛羽立ってます。
このまま肉を刺すにはちょっと…という感じなので…
表面を炭火で炙って毛羽立ちを落としつつ加熱消毒。
多少表面が焦げるくらいでいいと思います。
それではお待ちかね、ヒグマの心臓の登場です。
ズブッといって頂きましょう。
うおりゃっ。
ちなみに心臓はかなりしっかりした筋肉の塊なので、
そのまま木の枝を刺そうとしてもなかなか刺さりません。
今回は軽くナイフで切れ目を入れて、そこから木の枝を刺しています。
うんうん、見た目はそっくりにできました。
漫画版の方がちょっとゴツゴツした見た目ですかね。
こちらの心臓は4歳のメスヒグマ、二瓶さんのは6歳のメスヒグマということで、
サイズも少々違うのかもしれません。
後はそのまま炭火で焼いていきます。
申し訳程度に野菜も焼いておきます(笑)。
これだけ大きいとそう簡単には中まで火が通りません。
頻繁にひっくり返しながらじっくり焼いていきましょう。
だんだんいい色になってきました。
うーむむむ…思ったより美味そう。
最初は「大丈夫かこれ?」と思いましたが、
意外とそれっぽく仕上がってる気がします。
肉汁もボタボタ滴ってきます。
まだ中まで火は通ってないだろうけど…
ガブリ。ちょっと味見しちゃいました(笑)。
うむ、まだ中身は生ですね(^_^;)
ちなみに鈴木は自己責任で食べていますが、
ヒグマの生食は繊毛虫症の原因になります。ご注意ください。
ある程度しっかり火が通ってきたところで、
二瓶さんのようにガツガツと。
うーむ、めっちゃ美味い…。
いや、正直なところ最初は
「これ塊のまま焼く意味あんのか?」
とか思ってたんですよ。
ただ、塊のまま焼いたことで肉汁が流れ出ず、
香りも旨みも一切逃げていません。
特有のゴリっとした食感も心地良いですし、
何より旨みは強いのに脂っこくないので食べ飽きしません。
ニヘイゴハン…
美味いじゃないか。
ちなみに塊のまま食べた後で切り分けて焼いてみたんですが、
味が全く違うので驚きました。
薄くスライスしても美味しいことは美味しいんですが、
どうしてもパサついてしまいジューシーさに欠けます。
これは明らかに塊のまま焼いた方が美味い。
妻と娘にも食べさせようと思ったので切り分けたんですが、
(さすがに塊のまま食べさせるわけにもいかないので)
一部だけ切り取って、自分の分は塊のままにしておけば良かったと後悔。
フレンチでも肉は基本的に塊のままローストしますし、
考えてみると理にかなった調理法なんですね。
次からは塊で焼いて食べることにしよう。
結論!
ヒグマの心臓は丸ごと
焼いて食べる方が美味い!
と断言します!
まぁ、実践する人は殆どいないと思いますが(^_^;)。
鈴木は今回実際に試してみて実感したので、
次回ヒグマの心臓を食べる時は丸ごと調理するか、
スライスするにしてもジューシーさを残したまま、
優しく過熱する方法を選ぶでしょう。
その方が旨みが逃げないということがわかりました。
そして二瓶さんの調理法はワイルドではありますが、
実は大変合理的にヒグマの味を殺さず楽しめる食べ方であることもわかりました。
漫画内での二瓶さんの感想は「血の味がしてうまいっ!」ばかりなので、
いまいちゴールデンカムイ読者の方には伝わってなさそうなのが残念ですが(笑)、
ここで鈴木が「二瓶さんの食べ方は美味しいよ」と代弁しておこうと思います。
2016年9月27日追記
なんとこの記事、あの「マンガ食堂」さんからリンクを貼って頂いていました!
ゴールデンカムイでは3巻の桜鍋(馬肉の鍋)とキナオハウ(川カジカの鍋)を再現されています。
飯盒に入れた溶き卵、めちゃくちゃ雰囲気あってウマそうですね。
ものすごい数の漫画飯再現記事がありますので、ぜひ見てみてください。
個人的には再現そのものより、読んでいる漫画のオールラウンダーぶりがすげぇと思います。
包丁人味平とか、確かに面白いけど女性で読んでる人見たことないですよ(^_^;)。
カレー編のネタ無いかな…と思ったらやっぱりありました!
これどうなん…?と思ってたけど、ウマいのか!試してみよう。
ちなみに前回の記事でも紹介しましたが、楽天市場だとヒグマの肉を取り扱っているショップがあります。
価格はロースで500g4,800円とのことですが、こちらは残念ながら2017年4月23日現在売り切れでした。
ただ…
【北海道産】【数量限りアリ】ヒグマ/羆/クマ肉 ヒグマの骨 500g【出汁・スープ用】【無添加】【ジビエ】 価格:2,500円 |
骨はまだ売り切れずに残っているようなので、興味のある方は是非。
その他にもエゾシカなどを取り扱っていましたので、ジビエ好きの方は見て損は無いと思います。
【楽天ブックスならいつでも送料無料】ゴールデンカムイ(3) [ 野田サトル ] |
ゴールデンカムイ、通常版の3巻はこちら。
表紙は「生きていた」新撰組・鬼の副長、土方歳三です。
多分この人が一番この漫画の中で人殺してますね(^_^;)。
こちらは電子書籍版。
今回紹介した「心臓焼きましたッ」の漫画版をすぐに見てみたい方はこちらをどうぞ。
価格的には若干こちらの方が安くなってます。
Amazonで買いたい方はこちら。
現時点で最新巻となる5巻の予約も受け付けているようです。
表紙は東北マタギの谷垣さんでしたね。
【 当ブログのジビエ系一番人気記事 】
誰でもできて絶対失敗しない、超簡単なエゾシカローストレシピ!
焼きすぎるとすぐに硬くなってしまう鹿の肉を、絶対失敗せず柔らかくジューシーに調理できる方法をご紹介しています。
工程も非常に少ないのでぜひお試しください。
さて、ここから下はヒグマ解体時の様子の衝撃画像になります。
漫画で見ても迫力のあるヒグマですが、
実際に写真で見ると本当に恐ろしさを感じますよ。
(それがたとえ、解体されている最中でも、です)
ちなみに今回の記事の心臓はこのヒグマから頂いたものです。
4歳のメスなので二瓶さんが獲ったものより2歳年下です。
それでこの迫力ですから、
年かさの巨大な個体がどれほど恐ろしいか伝わるかと思います。
しつこいですが、衝撃画像で本当に怖いですので、
苦手な方は見ないように気をつけてくださいね。
頭を残して皮を剥いだ状態のヒグマです。
サイズとしては中の中。ごくごく普通のサイズです。
「ゴールデンカムイ」で出てくるヒグマは
今より遥かに山の実りが豊かだった頃に育っているので、
体格も現在のヒグマの比ではないでしょうね。
こんな化け物のような動物に襲い掛かられて、
平静としていられるゴールデンカムイの登場人物はやはりとんでもないですよ。
『リアル・ゴールデンカムイ』シリーズ記事一覧!
その1.
『リアル・ゴールデンカムイ!ヒグマのオハウ(ヒグマのチタタプ入り)を作ってみましたよ!』
その2.
『リアル・ゴールデンカムイその2!ヒグマの肉とオソマ(味噌)を使って「ヒグマ汁」を作ってみましたよ~!』
その3.
『リアル・ゴールデンカムイその3!ニヘイゴハンの「心臓焼きましたッ」を作ってみましたよ~!』
その4.
『リアル・ゴールデンカムイその4!第4巻登場の「ユクオハウ(エゾシカのオハウ)」を作ってみましたよ~!』
その5.
『リアル・ゴールデンカムイその5!第2巻登場の「イセポ(ウサギ)のチタタプ(入りオハウ)」を作ってみましたよ~!』
当ブログのヒグマ料理関連記事はこちら!
(2017年4月18日現在)
・『ヒグマのロースト食べ比べ 0歳・1歳・6歳 ソース・グランヴヌール』!!濃厚なソースに赤ワインが合いますね~。
・「コトー ブルギニオン ルージュ レトルデロイーズ」は軽めでなかなか美味しいブルゴーニュ!エゾシカのコンソメ、パルマンティエ、ヒグマの掌のパイ包みと一緒に頂きました!
・ヒグマのポトフ第2弾!コンビーフならぬ「コンヒグマ(?)」を使った簡単ポトフをご紹介!
・熊の手の煮込み(ヒグマの掌) 蜂蜜と赤ワインビネガー風味!まったりトロトロの肉球部分はゼラチンたっぷりで美容にも効果有り!?
・リアル・ゴールデンカムイその3!ニヘイゴハンの「心臓焼きましたッ」を作ってみましたよ~!
・リアル・ゴールデンカムイその2!ヒグマの肉とオソマ(味噌)を使って「ヒグマ汁」を作ってみましたよ~!
・これは美味しい!「クロ・デュ・モン・オリヴェ・シャトーヌフ・デュ・パプ」!ヒグマの料理と合わせて頂いてみましたよ~!
・ヒグマのバラ肉を使った赤ワイン煮込み!実に上品な味わいでお勧めですよ~!
・激ウマ!牛すじの煮込みならぬヒグマのすじ肉で作る「ヒグマのスジ煮込み」は絶品ですよ!
・ヒグマとエゾタヌキのハツ(心臓)を食べ比べ!合わせるのは勿論北海道限定のビール「サッポロ クラシック」です!
・リアル・ゴールデンカムイ!ヒグマのオハウ(ヒグマのチタタプ入り)を作ってみましたよ!
・シャトルシェフで作る、ヒグマのポトフのレシピ!ジビエ料理とは思えないくらい、あっさりとした上品な旨みが楽しめます!
・ヒグマのポトフにイタリアの黒ブドウ「サンジョヴェーゼ」100%で造る白ワイン「レ・ロッケ・マラテスティアーネ アンティカ・マリネリア ルビコーネ・ビアンコ」を合わせてみました!
・ヒグマの腿肉でコンビーフ作り!圧力鍋で意外と簡単にできちゃいました!合わせるお酒はやっぱりウイスキー?